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「ともちゃん、泣かないで」
私は悲しくて、目から涙がポロポロとこぼれていた。
「だって、みーちゃんともう会えないんでしょう?もう遊べないんでしょう?」
みーちゃんと会えなくなるのが寂しくて、私は泣き止むことができなかった。
「私も、ともちゃんとお別れしたくない」
みーちゃんもとうとう泣き出してしまった。
みーちゃんは明日、遠くに行ってしまう。みーちゃんのお家に来ても、一緒に遊んだ公園に行っても、もうみーちゃんに会うことはできない。私とみーちゃんは涙が出なくなるまで泣いた。
涙が出なくなったからといって、みーちゃんとの別れを受け入れられた訳ではないけれど、手紙を渡してみーちゃんにバイバイをした。
手紙には、ずっとだいすき、と平仮名で頑張って書いた。
振り返り振り返り歩いて行くと、手を振るみーちゃんが段々小さくなり、私はまた悲しくなってきた。
みーちゃんとお別れしたくない、みーちゃんといつまでもお友達でいたい、みーちゃんにどこにも行ってほしくない。
「小学校に行ったら、たくさんお友達を作りましょうね」
卒園式で先生が言っていた。
みーちゃんも、小学校で新しい友達をたくさん作る?私よりも好きな友達が沢山できる?
私はどうしようもなく寂しくなって、また涙が溢れてきた。みーちゃんと同じ小学校に行って、ずっと友達でいたい!
そう強く念じた時、みーちゃんの近くの地面がウネウネとうねり始めた。そして、大きなうねりがみーちゃんを飲み込んだ。
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