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「ふむ、礼儀正しくしてくれよ?
100年前の戦いでは、オリオン神群同士の諍いでもあったし、
どちらにも付かずに中立を保っていた。
だが、今度は私たちは、あくまで外来者・・・異邦人なのだ。
争いごとを好まないのは変わってないはずだが、
デメテルのように我らを歓待してくれるとは限らん。
あまりはしゃぐなよ?
にべもなく追い払われる可能性ぐらいはある。」
「まぁ・・・そりゃそうだろうな・・・。」
それでも十分だ。
一行は街道沿いに進み、近隣の住人や商人たちに奇異の目で見られながらも、
何事もなくアグレイアの町を目指していた。
時刻は昼前のはずだったが、
・・・ふとミィナが頭上の違和感に気づいていた。
「・・・あれ?」
今日のお供にはインド出身のクリシュナが控えている。
「どうしました、ミィナさん?」
「ん? ああ、気のせいかもしれないけどさ?
・・・今、昼前だろ?
上の太陽、やけに薄暗くねーか?」
「おや・・・?
そう言えばそうですな?
霧や雲がかかってるようにも見えませんし・・・。」
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