終桜

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 もう片方の手が胸に這い、乳首を強めに撫でた。 「ひ、あ、あっ」 「真桜、かわいい」  囁かれて、真桜の身体が震える。長い指先が触れるたびに、上も下も熱く膨れ上がっていく。 「蒼華、も、う、だめ……」 「いいよ、いけ」  胸の先端を舐めしゃぶりながら、トロトロになった真桜のものを撫で摩る。真桜は、蒼華の手のひらに精を吐き出した。 「ん、っ……」  びくりと震えた真桜は、はあはあと息を吐く。蒼華は白濁をぬぐい取りながら言う。 「すごいな。我慢してた?」 「ちが……ん」  彼の唇が、真桜の唇が触れる。舌を絡めあっていたら、蒼桜が身じろぎした。真桜は、そっと蒼華を押しのける。 「だめだ。蒼桜が起きてしまう」 「そうか。じゃあ夜だな」  真桜は、恥じるように目を伏せ、着物を治した。  夕飯を終えると、窓の外がしだいに暗くなってきた。蒼華は長椅子に寝転がり、くつろいでいる。部屋にかすかにただよう、香のにおい。身体がじわりと熱くなる。視線があいかけて、真桜はぱっとそらす。蒼桜をあやすふりをした。 「俺は風呂に入ってくる。おまえは?」 「あとで、入る」 「そうか」     
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