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だいぶ距離の余裕はあるはずだが、昼間にも関わらずあそこまではっきり見えるという事はその巨大さがケタ違いであるという事になる。
今さらながらとてつもない事態だったと実感する。
ナターシャが胸をなでおろしている一方で、菜穂子と直哉は同時に立ち上がる。
そして、隕石に向かって叫んだ。
「彼氏欲しい! 彼氏欲しい! 彼氏欲しいっ!」
「彼女欲しい! 彼女欲しい! 彼女欲しいっ!」
「……付き合ってなかったんだ」
苦笑まじりにつぶやく。
お互いにとって、地球のどこを--もとい、"おにぎり"のどこを探しても、これ以上に気の合う相手はそうそういないわよと言いたくなるが、まあそれはいいだろう。
ちなみに隕石が地球を--もとい、"おにぎり"を通過していく際に、どこからか梅の香りが漂ってきたという都市伝説が後に流れる事になるが、まあそれもどうでもいいだろう。
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