地球の危機と駄能力者ども

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「つまり形や具材、ご飯、巻かれているものには制約がないって意味よ」 おにぎりを口に放り込む菜穂子。 「私がおにぎりって名称だと認識できれば、超能力を使える対象になるわ」 「じゃあ、仮にあの隕石の名称が"おにぎり"なら……!?」 「ものすごい硬いっていう金属鉱を梅干しに入れ替える事は可能なはずよ、多分ね」 「でも、隕石って食べ物じゃないでしょうが!」 「些細な問題よ。普通のおにぎりの中身が五寸釘でも、それはおにぎり。海苔じゃなくて模造紙で巻かれていてもおにぎり。つまりは無機物かどうかは関係ない。あくまで私の認識が大事」 ナターシャが目を点にしたまま固まっていた。 人よりは優れていると自覚している脳細胞がうまく働いていない。あまりに衝撃的な情報が処理しきれていない。 「すっごい汎用性がある超能力じゃない……。何で今まで言わなかったのよ」 「ここで鍛えたおかげで、最近できるようになった」 絞りだすように問うナターシャとは対照的に、さらりと答える菜穂子。 「でも梅干しに入れ替えた所で、どうしようもなくない? さっきの話を聞いた限りだと」 「いや、待って! そんな事ない! そんな事ないわ!」 思わず声を上げるナターシャ。 ようやく脳細胞が活性化しだし、そのまま彼女は思考の渦に飛び込む。     
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