第3回ペナルティ

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「選んでないよ」 私が答える前に七海が言った。 「山口さんも?」 「うん」 選ばれた人が発表されたら、私たちが石倉さんを選んだ事もバレるに違いないけど、この空気の中で本当の事は言えない。 「良かった。 じゃ、ペナルティは菊池君と遠山君ね。 二人には悪いけど、男子なんだから仕方ないよね、ふふふっ」 石倉さんが笑い出した。 私と七海は何も言わず、その場を離れ席に着く。 席についても、罵り合う声、不安を訴える声が聞こえてくる。 石倉さんは男子だから仕方がないと言っていた。 という事は石倉さんは啓介と海斗を選んだのだろう。 それなら、ペナルティは石倉さんと海斗になってしまう。
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