第3回ペナルティ

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七海の目から涙がこぼれた。 「七海、きっと海斗は大丈夫だから。 信じようね」 『七海には私もついてるからね』 七海のドールが七海を抱きしめた。 私と七海のドールは、いつも私達の事を考えてくれる。 ドールがいて良かった。 そう思った時、体育館での出来事が頭に浮かんだ。 体育館で見た他の生徒のドール達は、平気で人を殴ったり、人間と入れ替わりたいと言っていた。 どうしてこんなに差があるんだろう。 『性格は本人の性格を受け継ぐからね』 「どうして私の考えていた事がわかったの?」 心の中で思っただけなのに、私のドールが答えを言った事に驚いた。 『莉奈の考える事や行動パターンはほとんど読めるよ』 ドールは微笑んでいるけど、少し怖い……
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