最初のペナルティ

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「ああ、今言うね。 俺は山口莉奈ちゃんが好きです」 まだ出会ったばかりで、いきなり告白してくる軽い菊池君、ちょっと苦手かも。 「山口、返事しないと」 みんなの目が私と菊池君に集中している。 「まだ菊池君の事知らないし……友達から」 菊池君は一瞬悲しそうな顔をしたけど、すぐにいつもの笑顔に戻った。 「ありがとう。 じゃ、まずは友達からよろしくー! 菊池君じゃなくて、啓介って呼んでね」 「うん」 みんなの視線に耐えきれず、それだけ言うと、早歩きで自分の席に着いた。 いきなり告白って。 一般の生徒って何を考えているんだろう。
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