未来へ

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「えっ、もう、こら!」 「そっか、莉奈はそんなに俺が好きなんだな」 私のドールの言葉に、啓介が私の顔をジロジロ見てきた。 顔が真っ赤になっていくのがわかる、その様子を見て、七海と海斗が笑っている。 なんて幸せなんだろう。 こんな日々がずっと続いてくれたらいいのにと思わずにはいられない。 「私達の幸せの陰には、殺された沢山の生徒がいて……でも、その人達の為にも私達、幸せにならなくっちゃいけないんだよね」 急に七海がしんみりした表情で言う。 その言葉を聞いて、青葉学園時代に殺された生徒の霊を霊能者に除霊してもらった日を思い出した。 あの日は、青葉学園の生徒だった親達も任意で参加する事が出来た。
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