始章、奇跡と平凡

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 今日(きょう)のお天気(てんき)は、()()いた(よう)な、そんな馬鹿(ばか)みたいな快晴(かいせい)だけど… でも、わたしの(こころ)はどんよりと灰色(はいいろ)なのです… (おも)(かえ)せば、いつの(ころ)からかわたしは 『他人(たにん)(さま)特別(とくべつ)個性(こせい)』 に、(おお)いに興味(きょうみ)(そそ)られてしまう、そんなちょっと()わった可愛(かわい)らしい(おんな)()になっていました。 高校(こうこう)年生(ねんせい)になった(いま)も、その性質(せいしつ)(なん)らの変化(へんか)()く… それどころか (日々(ひび)順調(じゅんちょう)悪化(あっか)しているのでは?) と、(おも)われてならないのです。 そしてそれは、ただでさえ(なや)ましい青春(せいしゅん)日々(ひび)を、より(なや)ましい(もの)にしつつ、わたしを煩悶(はんもん)させているのでした。 『他人(たにん)(さま)の、特別(とくべつ)個性(こせい)』 それはつまり、お(しゃべ)りが(たく)みとか、(うた)上手(うま)いとか、運動(うんどう)勉強(べんきょう)得意(とくい)だとか、それ(くら)些細(ささい)(こと)で、一見(いっけん)すると(だれ)にでも(そな)わっていそうな、(まさ)に 『個性(こせい)』 としか()(よう)()(もの)なのです。 この話題(わだい)を、何気(なにげ)なくクラスメイトに()げかけてみると、 「そんなさぁ、普通(ふつう)(ひと)特別(とくべつ)とか特別(とくべつ)じゃ()いとかある?w。 ゲーノウ人とかじゃないんだしぃw」 と、プリンのカラメルソースのみをスプーンで(すく)(よう)な、そんな(あさ)ーい(こた)えがいつも(かえ)ってくるのですが… でも、さっぱり普通(ふつう)じゃないこの()(なか)で 『普通(ふつう)』 と()べる人間(にんげん)本当(ほんとう)一人(ひとり)でもいるのでしょうか? わたしは、いないと確信(かくしん)しているのですが…
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