始章、奇跡と平凡

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そりゃあね、 「(じつ)(ぼく)は、1(まん)(せん)年前(ねんまえ)一夜(いちや)にして大西(たいせい)(よう)(ぼっ)したアトランティス王家(おうけ)末裔(まつえい)で、古代(こだい)(ちょう)科学(かがく)秘密(ひみつ)背負(せお)って、世界(せかい)巨悪(きょあく)日々(ひび)(たたか)っているんだ!」 とか。 「(じつ)はあたし、(だい)()世界(せかい)大戦(たいせん)勃発(ぼっぱつ)目論(もくろ)(あく)秘密(ひみつ)結社(けっしゃ)(たたか)う、正義(せいぎ)()少女(しょうじょ)変身(へんしん)ヒロインなの!」 とか。 そんな、(とっ)拍子(ぴょうし)もない設定(せってい)背負(せお)った人物(じんぶつ)(まれ) (もしくは皆無(かいむ)) だと(おも)うのですが… でも、そんなマンガやアニメ界隈(かいわい)ではとっくに使(つか)(ふる)されたキャラ設定(せってい)じゃなくても、この世界(せかい)特別(とくべつ)人間(にんげん)(あふ)(かえ)っているとわたしは(おも)うのです。 と、()(わけ)で。 やっぱりそうやって、みんなに(そな)わっている 『個性(こせい)』 があるのなら、当然(とうぜん)わたしにも(そな)わっている(なん)らかの 『個性(こせい)』 があると(おも)われるわけで、わたしも、それを()(たけ)(はや)自覚(じかく)して、そんでもって、()丈早(たけはや)くそれを世界(せかい)()けて(ひろ)公表(こうひょう)したいなぁ。 なんて(おも)っている(わけ)なのですが、それにはたった(ひと)つ、無視(むし)出来(でき)ない(おお)きな問題(もんだい)がありまして… その、問題(もんだい)とは… (じつ)は、わたし自身(じしん)自分(じぶん)(ほこ)るべき個性(こせい)一体(いったい)(なん)なのか、さっぱり()からないと()(こと)なのです。
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