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歪みの森の管理人
オカッパ頭で
真っ赤な髪の毛の女の子が
カボチャのオバケと手を繋いで
ニッコリしながら
こっちへ向かってくる。
お気に入りの赤い靴を履いて
ご機嫌なその子は
私の前で
チェーンソーを構えながら
「お菓子くれないと悪戯しちゃうぞ~」
と、おどけた。
私もつられてニッコリ笑う。
私はその子の唇に
赤い口紅を施してあげて
甘いキャンディを渡す。
その子は嬉しそうに
ニッコリ笑って
チェーンソーを振り回し
カラフルな闇へと
深く深く
ドップリと
溺れて消えていく…
その子の名前はミカ。
私はミカを管理する保護者。
大切でいとおしい
私の分身。
狂気じみてるけど
何よりも大切にしてあげたい。
彼女の真っ白なワンピースは
色んな人の返り血で
水玉模様。
歪んでるように見えないくらい
元気いっぱいで
愛嬌がある女の子。
だけど
とっても飽き性で
退屈すると
すぐ外に飛び出そうとする。
私の中で
お利口さんにしていてね。
とびっきり甘い狂気味のお菓子を
あげるからね。
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