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そこに擦り付けてぬめりを尖端に付けるだけで、甘く敏感な痺れが背中を駆け巡る。はっはと小さく弾む吐息は、シャワーの音で沙也加にまでは聞こえていないはず。理性に背いて揺れる腰は、もう私の意見を聞く気はないようだ。
「んっ」
沙也加の少し肉付きの良くなった腰を掴み、期待に満ちた自身を擦りながら揺らす。ぬめる愛液は太ももまで伝い滑りを良くしてくれている。太ももをぴったりと閉じるように促すだけのはずだった右手は、今やその触り心地に浮かれて撫で上げてしまっている。柔らかな太ももの隙間を出入りさせながら、獣のような呼吸を隠すために愛しいうなじに噛り付く。強く握り過ぎないように腰に添えるだけにしていた左手の上には、いつの間にかに沙也加の手が重ねられている。
擦っても擦っても、欲を吐き出せるまでの刺激が無い。うねるように熱く絡みつくここに入りたい。
「っつ」
パンパンに腫れた尖端に触れているのは、小さな手の平。ぐりぐりと手の平で回す様に刺激されれば、直ぐに込み上げてくる射精感に下唇を噛む。尖端とくびれをくすぐられながら、速まる腰はまるで盛りの付いた犬だ。弾ける欲望は沙也加の手の中に受け止められた。
滑稽だ、と。己の欲望に振り回され、身重の身体を気遣ってやることも出来ない。それでも大丈夫だと包み込んでくれる、小さなこの手を私は一生放してやる事など出来ないのだろう。
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