85人が本棚に入れています
本棚に追加
/1152ページ
「で、結局どうなんだ、黒鉄」
加賀の質問の意味は言うまでもない。黒鉄は嬉々として答えた。
「はなまる合格や。オレも一票入れとくで」
「じゃ、これで決まりみたいね」
隅に固まってた鹿苑寺達も彼らのもとに集合し、加賀は声高々に宣言した。
「では、本日より浪川涼介を生徒総本部の一員として承認する。皆、仲良くするように」
今日から仲間となる面々の拍手に包まれる。得られた達成感は、今までの人生の中でも最高と呼べるものだった。
そして、それと同時に浪川の心は、新たな目標に震えていた。
そう、これで終わりではない。
本当にやらなければいけない事は、この先にある。
…………だが、今ぐらいは素直に喜んでいいだろう。
浪川は声援に対して、心からの笑みを浮かべる。
それは、自信を取り戻した少年の顔だった。
最初のコメントを投稿しよう!