夜のデパート

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 「ねえ、はるたろう、ケーキはどこにあると思う?」   アリカちゃんが聞くとはるたろうは鼻をくんくんさせました。 「この近くにはないと思うよ。匂いがしないもん。きっと別の階にあるんだよ。」 「そっか。じゃあ、上に行ってみよう。」  アリカちゃんとはるたろうは階段へ向かいました。 「うーん、これを上るのは大変だわ。」  階段まで来てアリカちゃんたちは困ってしまいました。なぜなら、アリカちゃんもはるたろうもとても小さいのです。普通の人の手のひらぐらいの大きさしかありません。階段の一段の高さはアリカちゃんの頭のところまであります。しかも、それが何段もあるのです。  アリカちゃんは階段を見上げましたが、一番上が見えませんでした。 「そうだ。梯子を持ってくればいいんだ。」  アリカちゃんは思いついて言いました。すぐに二人は家からはしごを持ってきて、それを階段にかけて上ることにしました。一段上ったら、はしごをかけ直してまた一段上りました。二人は順調に上っていきましたが、何十段もあるのでなかなか次の階にたどり着けません。
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