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「さてと、ここにケーキはあるのかしら。」
二人が歩いていくと前方で賑やかな声がします。アリカちゃんたちは音のする方へ行きました。するとそこにはマネキン達がいました。
大勢のマネキンで歩くのも大変なほど混雑していましたが、真ん中だけ人一人歩ける程度の道が開けられていました。その道ではオシャレな服を着たマネキンが気取って歩いています。
「ファッションショーをしているわ。」
アリカちゃんはその様子をじっくり見ました。マネキンたちの来ているオシャレでかわいい服装にアリカちゃんはうっとりしました。自分もあんなふうにオシャレな格好をしたいと思いました。
「ねえ、アリカちゃん、早くケーキを探しに行こうよ。のんびりしてたら朝になっちゃうよ。」
しばらく見ていると服に全然興味のないはるたろうはあくびをしながら、アリカちゃんに言いました。
「あ、そうね。」
はるたろうに言われてアリカちゃんはマネキン達の合間を通りながらケーキを探しました。マネキンたちは普通の人間たちと同じ大きさなのでアリカちゃんたちは踏まれないように気を付けながら探しました。しかし、ここにあるのは服ばかりでした。
二人ともここにケーキはないと思って、また上の階に移動しようと決めました。
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