第4話 ぎゃくたい

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◇◆◇◆◇ 「なんの音だ!?」 玄関の騒がしさに驚いた男が和室から飛び出して くる。 そして、ヤバイさんと鉢合わせする。 「・・・・・・・・・誰だてめぇ・・・・」 「・・・・・・・・・」 ヤバイさんは答えない。 「答えろやぁ!」 男は右拳を振り上げて殴りかかる。 ヤバイさんは左手でそれを受け止め、 右手で男の右肘を下から振り上げて、 右腕をへし折る。 「うぎゃっ!?」 男は仰向けに倒れてうめき声をあげる。 ヤバイさんは、近くにあったイスを持ち上げる。 「っ!?」 男はヤバイさんの行動を見て目を見開く。 そしてヤバイさんは、イスの脚を、男ののど目掛けて降り下ろす。 「んごぼぅっ!?!」 イスの脚がのどに突き刺さり、男はビクビクと痙攣しながら絶命した。 ヤバイさんが顔を和室の方へ向けると、ゲージの中の少年と目が合う。 そのままヤバイさんが少年へと近づき、ゲージを 掴み力づくで外す。 「・・・・・・・・・・」 少年はヤバイさんを見上げる。 ヤバイさんはそのまま何事もなかったかのように 和室を出て、玄関から出ていった。
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