第4話 ぎゃくたい

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少年は犬のように顔を近づけてコロッケパンを食べ始める。 「・・・・・・ハッ、気持ちわる」 男は冷めた目で少年を見ている。 「○○ー、お湯沸いたよー!」 リビングから、電気ケトルを持った女が和室に 入ってくる。 「うわー、何こいつ犬じゃん、ハハハ!」 「な、ヤバイよな!」 二人は少年を見て笑う。 「そうだ、それ貸してみ」 男は電気ケトルを取る。 夢中でコロッケパンを食べる少年の背中に、お湯を掛ける。 「っっ!?!」 少年はゲージの中で暴れる。 「ハハハ、すげぇなコレ!」 「やばい!やばい!やばすぎだって!」 二人は楽しそうに笑う。 その時、 ーーーーーーピンポーン チャイムが部屋の中に鳴り響く。 「誰だ、こんな時間に?××、ちょっと出てみ。 もし児童相談所のヤツだったら追い返せよ」 「わかった」 女が玄関へと向かって行った。 「おい、声出したりすんなよ」 「・・・・・・・・・・」 少年は、背中を火傷しながらうなずいた。 ◇◆◇◆◇ 「まったく、誰なの?」 女はドアの覗き穴から外を見ると、ドアの前に、 『中性的な顔で黒髪で、白シャツとジーパン』 の人が立っていた。 (誰?こいつ・・・・) 女はドアチェーンを掛けてからドアを少しだけ 開ける。 「誰ですか?」 ヤバイさんは、開けられたドアに手を掛けて、 思いっきりドアチェーンを壊しながら無理やり 開ける。 「っ!?」 ドアノブを持っていた女は、その勢いに引っ張られ外に出てくる。 ヤバイさんは出てきた女の服をつかんで、 そのまま廊下から下へと突き落とした。 「っ!?!?」 女はそのまま4階から落ちてアスファルトに叩き つけられて絶命した。 ヤバイさんは女に目もくれず、部屋の中へと足を 踏み入れた。
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