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「それは、どこの宴会場でしょうか」
「どこって言われてものう。内緒や」
隠す理由はなんなのか。もしかしたら犯罪がらみなのではないかと羽生は気を引き締めた。
質問内容を変えようか、と羽生が思案していると、浜松が饒舌に語り始めた。
「場所は言えんがな、わしはそこに招かれて、好きなだけ食って飲んでしていいと言われて飲んどった。したらな、同じくそこに招かれた若造がな、わしに話しかけてきたんよ」
羽生は頷きながら聞いている。このまま好きに話させておけば、その内ボロが出るかもしれないと期待しての事だ。
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