第1話:この指とまれ

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「はぁ、はあ……」 俺はベットから起き上がりじんわりかいていた汗を拭きとると、すぐさま異変に気がついた。 「何だ、ここ……!」 自分の部屋じゃない。 見渡す限り全て白で塗られている部屋で、ベットとドア以外に何もなかった。 よく考えろ、俺はどうしてここにいる? 昨日の出来事を真剣に考えているとふと思い当ることがあった。 昨日、家のインターフォンが突然鳴った。 俺、【吉沢拓人】宛の郵便だと言われ、郵便物を受け取り中を開けてみると真っ黒の紙に白い文字で【オトモダチごっこの招待状】と書かれていた。 それをみた瞬間、一気に眠気がやってきて、目が覚めたらここだった。 トイレとベッドだけ。 まるで牢屋のような部屋。 ドアをガチャガチャ捻るが開くことは無かった。 「おい、開けてくれ!」
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