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≪あらすじ≫
私は、気が付いたら非常階段にいた。
ゆっくりと記憶をたどってみる、 どうしてこうなったのかを。
それはいつもの朝のはずだった。
下駄箱で加奈子に会って、声をかけたけど返事がなかった。
教室で、千賀、栞里、恵美、加奈子が話している輪に入ろうとしたら、4人は会話を止めた。
そう、由美子は無視された。
深く傷ついて家に帰ると、不機嫌な母に生活を注意される。
布団の中でこっそり泣く由美子。
翌日も無視は続いた。
担任の先生に相談すると、担任は千賀たちにそのまま伝えた。
千賀たちに「先生に私たちにいじめられているって言ったの?」問い詰められ、黙る由美子。
一番話しやすい加奈子に理由を問い詰めると、
由美子が恵美をからかったことが原因だと告げられる。
そんなつもりではなかったと食い下がる由美子に「私に言わないでよ!」と突き放す加奈子。
由美子は携帯を持っていない。
由美子への無視が始まる前日。
由美子以外の4人のグループラインで、恵美が由美子に「たくさん食べるとブタになるから?」と発言したことを千賀が暴露。
その後のラインのやりとりで「由美子を無視する」ことになったのだと加奈子は感じていた。
由美子は気が付けば、非常階段に来ていた。
このまま上がれば屋上。死ぬために階段をあがる由美子。
しかし、屋上のフェンスに手を書けたところを用務員のおじさんに止められる。
保健室に連れて行かれ母親が呼ばれた。
由美子の行動の意味がわからない母親は徹底的に問い詰める気で学校に来る。
その母親に「あの子がなんで死のうとしたからわかるか! ひとりぼっちやけんたい!」
と怒鳴ったのは用務員のおじさんだった。
母親は、由美子に何も言わなかった。
由美子は、「死ぬことはいつでもできる」と思って学校を後にするのだった。
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