第3章 数々の女

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第3章 数々の女

同僚の環奈が、好きで付き合っていた人が、尚太君。 そして、付き合っていたと見せかけて、環奈を捨てた尚太君。 「はぁ……」 家に帰ってきても、ため息しかない。 環奈は私が帰る時に、こんな事も言っていた。 『心は、sunsetに行った事ある?』 『えっ?』 正直にうんって言えなくて、返事を濁した。 『もし行った事があるんだったら、宮島尚太にだけは、近づかない方がいい。』 環奈の険しい表情に、ゾクッとする。 『あいつの周りには常に女がいて、あいつに抱かれることを、隙を見ては狙っているのよ。』 一瞬、息が止まる。 『近づいたら、絶対あいつに捕まる。それくらい危険な男。』 環奈に見つからないように、唇を噛み締めた。 まさか尚太君が、そんな人だったなんて。 そして、最後に環奈はこんな事も言っていた。 『いい?心、絶対忘れないでよ。』 『うん……』 『あいつは、女を虜にさせる、悪魔なんだから。』
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