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「み、みなさん……。なんでブラック先輩はこんなときに遅刻なんて……そもそもブラック先輩が遅刻せずにちゃんと口上を言えてればレッド兄さんが機嫌を悪くすることなんてなかったし、ブルー兄さんが挑発することもなかったし、ピンク姉さんもSNSをいじりはじめなかっただろうし……」
グリーンはぼそぼそと愚痴を漏らす。それは彼の持つ力によって呪詛へと変換され、地面に染み込んで幾何学的な模様を描いていく。無意識に漏れている呪いの力は炎と氷によって痛め続けられる地面でもなお毒々しい色の妖花を咲かせ、不気味に発光している。
――――そんな光景を見て、破壊騎士ガルヴァが思うことはただ一つ。
混乱。圧倒的なまでの混乱だ。
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