まるでクライマックス? なプロローグ

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「俺を選べよ」 「――急にどうしたの?」 「分かってんだろ? 例の話だよ」 「それって……」 その話はしたくないのに、参ったなぁ。 「俺たち3人の中から誰を選ぶかって話」 「……その話って本気じゃないよね?」 勢いっていうか、言葉の綾みたいでしょ。 「んなわけねーだろ?」 「そうなの、かな」 無理ったら、無理だよ。 誰かを選びたいなんて、ちっとも思ってないんだから。 「決めたのか?」 「考えていないよ」 とりあえず軽く受け流しておくに限るって。 スルー、スルー。 真剣に答えて気まずくなんてなりたくないもの。 高校生活は始まったばかり。 これから3年近く気まずいままなんてやりずらいもんね。
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