2人が本棚に入れています
本棚に追加
北の大地のコロポックル
作;ゆら
『やまとの国』のはるか北の果てに、とっても大きな、
雪で覆われた大地があってね。
そこがまだ、『シアンルル』っていう名前で呼ばれてた頃のお話。
このお話の主人公はね、
君も知ってるかもしれない、
ふゆかちゃんっていう名前の女の子。
『シアンルル』っていうところはね、1年中雪が降っていて、
1年のほんの短い間だけ、
春が来るっていうそんな所。
今はちょうどもう少しで春が来るっていうそんな季節でね。
病気がちなふゆかちゃんは、
パパに連れられて、冬休みの間このシアンルルにやって来てるって、
そういうわけ。
今日はね、あんまり天気が良くていつもはずっと
家の中にいるふゆかちゃんだけど、
雪だるまでも作ろうかと、
ふと思ってそれで家の庭に出てきてたの。
寒くないように、
暖かいピンクのコート着て、
暖かい真っ白な手袋はめて、
ふゆかちゃんは一生懸命わき目もふらずに、
その体にあった大きさの雪だるまを作ってたんだ。
自分では、とーても大きな雪だるまをこしらえたとそう思ったんだけど、
いざ立ち上がってみると、
うーんそうでもないかなぁ?
最初のコメントを投稿しよう!