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でもまぁ、頑張った。今日は喘息の発作もないみたいだし、
誰かに見てもらいたくなっちゃった。
パパも今日はお出かけだし。
だれかいないかなー。
きょろきょろ、あたりを見回してみたらね。
お家のとなりにあるスキー場の方に行く山際にね、
誰かいた。
パパや、都会から来た人たちが
楽しんでやってる、スノボって言うの?
誰かが忘れていったのか、
いらなくなって捨てたのか、
それが、そこに転がってたんだけど、
さっきふゆかちゃんがきょろきょろしてたみたいにね、
シアンルルの古い民族衣装を着こんだ
(どこかの博物館で見たことあるの。)
手の平に入るくらい小っちゃな女の子が、
(ほんとに小っちゃく見えたんだから)、
周りを気にしながら、そのスノボってのに、ゆっくり近づいて行くとこ、
偶然見つけてしまったの。
「あれ?」
ふゆかちゃんは、そっちは少し危ないから
行っちゃだめって言われてたのも忘れて、
ちょこちょこ歩いて行っちゃった。
「あ、やっぱいた。」
木と木の間からそーっと覗くと、やっぱりちっちゃな女の子が、
スノボの上に乗っかって誰かを手招きしてる。
そーっと見てたらもう1人女の子が、
林の向こうからやってきた。
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