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でも、冬だから葉っぱも生えてない木の林じゃ、
ほとんど雪よけになんかなりゃしない。
ふゆかちゃんは小さい女の子二人をコートの中に入れて
三人で抱き合ったまま
途方に暮れちゃった。
その頃、お出かけから帰ってきた、ゆうすけパパは、
ふゆかちゃんが居ない事に気づいて家の周りを必死に探していました。
同じく、小さな女の子たちのお兄さんのユポは、
妹のトゥレップと、ウパスの居ない事を知り、
そして雪山が吹雪いているのを見て、優しい月の女神様、
チュプの女神様にお祈りを捧げました。
昔は海にも、川にも山にも月にも何処にでも神様がいたんだよ。
やがて、嘘の様に吹雪はやみ、ゆうすけパパは林の中に、
ふゆかちゃんを見つけました。
「だいじょうぶかい。」
おとうさんは、最愛の娘をぎゅっと抱きしめます。
「そんなにきついと小さな女の子達が。」
「あれ、いない?」
いつの間にか女の子達は、いなくなっていました。
「あれ、どこ行っちゃったんだろ?」
きょろきょろとあたりを見回す女の子と、それを優しく見つめるお父さん
さらにそれを遠く山の頂から見ている3兄弟。
そして、静かに夕暮れが来ようとしています。
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