冬眠くまさん

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 ちいちゃんが朝起きるとおうちの中がとても寒かった。寒くて寒くて、ちいちゃんはお布団から出たくありませんでした。  でも、お母さんが早く起きるように言いました。 「ちいちゃん、朝だから起きなさい。」 「ヤダー。」  ちいちゃんは布団にくるまったまま言いました。 「早く起きないと朝ごはん食べられないよ。」  お母さんが、ちいちゃんから布団を剥がして片付けようとしましたが、ちいちゃんはがんばってお布団にしがみつきました。するとそこへお父さんがやってきました。 「ちいちゃーん、早く起きなよ。雪が降ってるよ。」 「え!雪?」  雪と聞いてちいちゃんは布団から飛び出し、窓へと駆け寄りました。窓の外は一面真っ白。道路も庭もお向かいさんのおうちも雪をかぶっていました。  ちいちゃんは嬉しくなって、窓を開けました。すると、外のひんやりした空気が顔に当たりました。 「寒い!」  外の空気が冷たかったのでちいちゃんはすぐに閉めました。 「庭が真っ白だね。ご飯食べたら、雪だるま作ろうよ。」  お父さんも起きてきてちいちゃんに言いました。  ちいちゃんは雪で遊びたいと思いました。でも、外はおうちの中よりもずっと寒いのです。寒いのはちいちゃんは大嫌いです。 「作らなーい。」  ちいちゃんはそう言って布団に戻ろうとしました。しかし、お母さんがもうお布団をたたんでいました。 「お布団片付けちゃダメー。」  ちいちゃんは襖をしめようとしたお母さんに言いました。 「そんなこと言ってないで、着替えてご飯食べなさい。早くしないとご飯も片付けちゃうよ。」 「・・・はーい。」  仕方がないので、ちいちゃんはお着替えをして朝ごはんを食べました。
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