1#建設予定地のコアジサシ達

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 ザジの巣の隣の巣の雛も、暑さを耐えようとして必死になっていた。  「あの・・・」    ザジは、気晴らしに呼び掛けてみた。  「あんた・・・なんなのよ?」  「お互い・・・様だね?」  「余計なお世話ね!!」  暑さでイライラしているらしく、相手はキツい言葉を返してきた。  「くっそぉ・・・!!そんな言い方・・・無いじゃないか・・・?!  よおし、こいつより生き残ってやる・・・!!」  太陽は真上に登り、更にボルテージをあげて親コアジサシを待つ雛達を翻弄させた。  ばさばさばさばさばさばさばさばさ・・・  熱射の上空から、大きな羽音が瀬間ってきた。  「やったぁーーーーー!!」   「ママだ!!」  「お母さんが帰ってきたんだ!!」  ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー!!  雛達は、ここぞとばかりに餌をせがむ為に必死に鳴いた。  かーかーかーかーかーかーかーかーかー!!  「違う!!」  「きゃーーーーー!!」  「危ない!!」  やって来たのは、親鳥ではない。  どす黒く獰猛な1羽のカラスが、コアジサシの雛達を狙ってやって来たのだ!!  ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー!!  かーかーかーかーかーかーかーかーかー!!  獰猛なカラスは、鋭い鉤爪を差し出して次々と雛を襲撃してきた。  「このぉ!!」  雛に付き添っていた親コアジサシ達は、侵入カラスに渾身の力を込めて立ち向かった。  ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!ギシシ!!  かーかーかーかーかーかーかーかーかー!!    どかっ!!  「くそっ!!全く歯がたたん!!」  父コアジサシ達は、力の差で苦戦を強いられた。  「ぴぃぃぃ!!」  「うわーーーーっ!!1羽やられた!!」  雛達は目を覆った。  その時だった。  
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