第4章 一夜の幸せ

1/39
前へ
/39ページ
次へ

第4章 一夜の幸せ

私は、尚太君の事が好き。 尚太君も、私だけだって、言ってくれる。 そうなると女は、形が欲しくなる。 こういう時って、Lineとかで付き合おうって言う話は、ないよね。 そう思いながら、スマートフォンをカバンの中に入れた。 昨日もお店に来て、今日もお店に来るなんて、付き合っていなかったら、相当ウザい女だと、私は思う。 でも、仕方がない。 尚太君に会いたい気持ちが、どうしても止まらないんだもの。 「心!」 案の定、夕方に出勤してきた尚太君に、会う事ができた。 「今日も来てくれたんだ。」 嬉しそうな表情。 これを見られただけでも、今日来てよかったって思う。 「今日は、尚太君に話があって。」 「なに?」 ワクワクしながら聞こうとしている尚太君は、もしかしたら、私の言おうとしている事を、薄々感づいているのではないか。 「あの……何て、言ったらいいか、分からないけれど……」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加