第1章 可愛いの魔法
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それは、幸隆のさっきの言葉があったからかもしれない。 ---別に変じゃねーよ……可愛いじゃん。 その言葉がイルの背を押してくれている。 幸隆が変じゃないと言うのなら、ちょっとだけしても良いのかもしれない。 「……頑張ってみようかな」 ぼそっと溢れた心の中の小さな奮起。 それは、好きな人から言われた〝可愛いの魔法〟が効いたからだと、イルには思えた。
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