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優しくベッドに落とされると、幸隆が静かに覆い被さって来た。
その瞬間、イルの心臓は更に煩く鳴り始める。
その音は幸隆にも聞こえてしまうほど煩く、大きいと思う。
「緊張してるか……?」
そんなイルに、幸隆がそう聞いて来た。
その言葉に、イルは無言でコクッと小さく頷く。
「俺も……」
「え……?」
幸隆はそう言うと、ゆっくりとイルに向かって右手を伸ばし、イルの左手を優しく掴んだ。そして、自身の心臓にその手を這わせた。
「ど……どきどきしてる」
「だろ? こんなになったの初めてだ……」
そう言って、幸隆は切羽詰まったような表情をイルに見せた。どうやらもう我慢の限界のようで、幸隆のそれはタオル越しでも分かるほど膨張していた。
「幸隆も緊張とかするんだね……」
そんな姿、試合の時も見た事ないのに。
こんな自分なんか相手で緊張した表情をするなんて……なんだかそれって特別みたいだ。
「お前にだけな」
「僕だけ……? なんかそれ、特別っぽいね」
「ぽいじゃねーよ。特別なんだよ……」
「ンッ……アッ……」
幸隆はそう言うと、イルのバスローブを左右に開き、露わになった胸に歯を当てて来た。その瞬間、イルの身体にビリビリッと電流が走った。
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