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ようやく一つになれた。繋がれた。
一番大切で、一番大好きな人と……。
「ずっと……」
「ハァ……アッ……」
「ずっと…こう……っ…したかった……」
耳元で囁かれる幸隆の言葉に、イルはコクッと頷いた。
そして、力が入らない両腕を伸ばしてその背にギュッとしがみ付いた。
「ぼ…くも……」
こうしたかった。
纏うもの一つなく、肌と肌を合わせて幸隆の熱だけを感じたかった。
でも、そんなの叶えちゃ駄目だってずっとブレーキを掛けて、幸隆の気持ちに答えを出せなかった。
幸隆には幸隆に相応しい人が必ずいる。
幸隆を心から愛している人も自分の他にもたくさんいる。
だから、その人達の中から選んだ方が良いと思った。
その方が幸隆が幸せになれると思った……。
でも、それは間違っていたと、幸隆の一途に想ってくれる気持ちが教えてくれた。
「イル……」
---これ、今お前にやってるって思ってやってんだからな。
前に、愛永がある男に薬を飲まされ我を忘れて抱いてと強請って来た時。その時、幸隆が愛永のア◯ルに指を入れながらそうイルに言った。
---え……? は、ハァ!? な、なに言い出すの!? 馬鹿じゃないの!?
あの時は、何を言ってるんだと本当に思った。
けれど、幸隆の眼差しはイルから離れる事は無くて、本当にそう思っているんだなっと、その熱い視線が教えてくれた。
---あぁ、俺は馬鹿だよ。これがお前ならって思ってる。
そして、その言葉に自分もだと言いたくなった。
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