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この気持ちは、たぶん、身体を繋げられるようになって、今まで掛けていたブレーキが外れたからこそ生まれた物だとイルは思う。
もう、我慢なんかしなくていい。
相手の事をちゃんと、好き、大好きだと言えるからこその幸せ。
「幸隆ッ、好き……アッ…好きスキ……」
「俺も…ッ…愛してる……ッ」
もう、離れたりはしない。
この繋がった場所みたいに、熱く幸隆を離したりなんかしない。
「ンンンッ---アッ、アッ、アアッ---ッ」
「クッ……アッ…ぁ……」
これから渡すプレゼントはその意味を込めた物だ。
片足首に付けるアンクレット。勿論お揃いだ。
「イ…ル……」
これから活躍するこの男は誰の物か、誰も気付かない場所で主張してくれたらとの願いを込め、それにした。
「幸隆……」
だって、見えない所でも良いから、この男は誰の物かを知らせたい。
でも、それはきっと自己満足の世界になるとは思う。
誰も気付かない所で所有物だと主張しても意味は無い。けれど、それでも良いとイルは思ってる。
だって、この男は自分の物だから。そして、イル自身もこの男の物だから……。
幸隆だけは、駄目。
そう、見えない所でも主張したい。
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