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貴方に近付けば近付いていく程だんだん雲が月を隠し、周りが闇に染まっていく。
・・・まるで雲が貴方の顔を隠していくように、闇がじわじわと広がっていく。
男「すいませーん」
私は大声を出して、貴方を引き止める。
雰囲気で警戒していることはわかったけど、それでも私は話しかけた。
何となく、この人とはここでお別れしたくなかったから。
何とか屯所に連れて行けないかな。
そのことばかりを考えていたが、ふと、貴方の服装に気付いた。
着物じゃなくて何だか不思議な服装をしていて、異国の人かと思った。
でも私にとってこれは好都合。
この服装を理由に貴方を連れて行こう。
さっそく服装について聞くと聞いたことがない言葉が次々と出てきた。
せいふく? がっこう?
よく分からないけど別にどうでもいい。
そして無理矢理連れて行こうとしたけど、二回とも避けられて逃げられた。
男「 (フフフ」
私から逃げるなんて・・・・・
気付けば笑っていた。
私からは逃げられないですよ。
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