18人が本棚に入れています
本棚に追加
御使いは、神が自らの姿に似せて創った人類を溺愛するのを嫌う。
嫉妬が高じて神から左遷された御使いも結構な数だった。
「果実を天馬に与え、種の形で地球上へばらまく。
いや、我ながら名案だ!」
優しさ、思いやり、そして勇気。
果実はまだまだ沢山ある。
あと百年もすれば実を食べた人とその子らから
様々な善き心を持った救世主が出現する。
彼らは互いに手を取り合い、やがて人類から悪を一掃する。
地球は再び楽園となるのだ。
人類は今度こそ、神からの贈り物を有効に活用するだろう。
「よし!果実の運び屋・ぺよ!
今度はユーモアの果実をお食べ!」
「ヒン!」
ペガサスだからぺなんて安直な名前はヤダな
と神様のセンスを恨みながら、天馬は黙々と果実を食べた。
最初のコメントを投稿しよう!