ペガサスの贈り物

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御使いは、神が自らの姿に似せて創った人類を溺愛するのを嫌う。 嫉妬が高じて神から左遷された御使いも結構な数だった。 「果実を天馬に与え、種の形で地球上へばらまく。 いや、我ながら名案だ!」 優しさ、思いやり、そして勇気。 果実はまだまだ沢山ある。 あと百年もすれば実を食べた人とその子らから 様々な善き心を持った救世主が出現する。 彼らは互いに手を取り合い、やがて人類から悪を一掃する。 地球は再び楽園となるのだ。 人類は今度こそ、神からの贈り物を有効に活用するだろう。 「よし!果実の運び屋・ぺよ! 今度はユーモアの果実をお食べ!」 「ヒン!」 ペガサスだからぺなんて安直な名前はヤダな と神様のセンスを恨みながら、天馬は黙々と果実を食べた。
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