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店員に予約した旨を告げると、奥まった座敷席に通された。今日の相手はT大学の女子大生。僕らと同じ四年生と聞いていた。
「やあ、どうもどうも」
片手で拝むような格好で先陣を切っていったのは調子が右肩上がりの江島だ。まあ、僕や田淵と違って江島はさっき女の子に面通ししていたようだし妥当な入りだといえる。
「あ、エジーさん」
女の子は二人とも座敷の奥、ちょうど僕らが入ってくる様子を正面から見ることができる位置に陣取っていた。
二人のうちの向かって右、茶髪のロングでややギャルっぽい顔立ちの女の子が江島に向かってそう言った。
「え、えじー?」
「ミカコと話してね、江島さんだからエジーさんて呼ぼうってことにしたの。だからエジーさん」
そう言うとギャルはミカコと呼ばれた女子に「ねー?」と相槌を求める。
ミカコはギャルとは違った方向性で、例えるなら原宿にでもいそうなサブカル気味のファッションセンスのショートボブ。幼さの残るクリっとした目が特徴的だ。
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