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ほんの少し
こちらに聞き耳を立てるような間があって。
「飲んでるんだ?」
「え……?」
非難がましい低い声が言った。
「一人で?」
「いや……」
これは何だ?
「じゃあ誰とだよ?」
まさかここに来て
怒られるとは思っていなかった僕は――。
「と、友達だよ……」
「男?女?」
「ええ?」
「男だろ」
もしかしたらこれは
純粋な嫉妬というやつじゃないのかと。
「そうだけど……いや、ただの友達だよ。学生時代のなんの取り柄もない男で……」
「おいっ!」
思った途端
まるで恋人に言い訳するようにしどろもどろ口走る。
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