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暴漢達が女達のブラウスを切り裂こうとしたその瞬間
「そこまでだ!!」
「なっ…誰だっ!?」
声のする方を見やれば
ビルの屋上に佇む影――月の光を逆光に5人のシルエットが浮かび出す。
「女子を恐怖に陥れるとは…
外道以下だな」
「なっ…何だ、貴様ら!?」
ビルからふわりと舞い上がり地上に降り立った彼らは全身カラータイツであった。
異様とも言える格好だが彼らの顔は5人が5人とも、この世のものとは思えない程の美貌だった。
その内の1人が女達に近付き引き剥がされたコートを着せる。
「もう大丈夫ですよ」
低い声で囁き優しく笑みをたたえる彼は全身緑色タイツだった。
金色に近い、さらさらとした髪に整った顔立ちの彼の微笑みはこれ以上ないぐらいの美しさで、加えて相手の心を和ませるひどく優しい雰囲気が彼にはあった。
「ああ…なんて素敵…!」
女達の1人がため息を漏らすように呟く。
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