恋煩いは医者じゃなきゃ治せない

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なんでも、元気なうちに医療支援活動がしたい、とかいう理由らしい。 「どこだ?」 「ここ」 診察室で、カイさんに前に座ってやけどした腕を診せる。 ちょっぴりだけ赤くなっていた腕を見ると、カイさんは思いっきり私のあたまをはたいた。 「痛い!」 「毎回毎回、こんくれーで診せにくんな、バカ」 はたかれたあたまを押さえてジト目で睨んでみたが、カイさんには効果がない。 いいじゃん、だって、カイさんに会う口実が欲しいんだもん。 カイさんの手が私の手を握ったまま、赤くなった腕に薬を塗ってくれる。 熱くなった顔に気付かれなくて、俯いた。 「……じゃあ、カイさんの好きな里芋の煮っ転がし、いらないんだ」
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