第二話 剣と被害者

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夜  二人は人里にある診療所にやってきた。診療所には立て看板に治療承っていますと書かれていた。了は扉を叩き声を上げる。 「夜分遅くにすみません急患なんです。ミヅクさんは要らっしゃいませんか。」  呼ぶとタッタッタッと診療所の中から足音が聞こえてきた。 「はい?どなたですか?」  扉から現れたのは少し筋肉質で赤髪の白衣を纏った女性、ミヅクが現れた。 「この人たちを見てほしいんです」  ムクは了と背負っている葉月を診せる。ミヅクは葉月の顔を見て、驚きの声を上げた。 「葉月ちゃんじゃあないかしかもこの怪我」 「お知り合いですか!実はこんな事があって・・・」  ムクは今回の事件を簡単に述べた。話を聞き、ミズクは俯うつむく 「なるほどなそんなことが・・・」 「お知り合いなんですね」  ムクの言葉に頷き返すミヅク。それを知り問いかける。 「なら聞きたいことがあります。 なぜ葉月はここまで妖怪を恨んでいるんですか!」  ムクはやや声を荒げた。ミヅクは少しの沈黙の後、葉月と了の治療が完了したら話すと言い、看護師を呼び葉月と了を手術室に連れて行かせた。 「では少し待っててくれ」 ミ ヅクはムクに言い手術室に入っていった。  ムクは待合室で待つことになった。棚には塗り薬が置いてあり、了から貰った塗り薬はここの物だと分かった。 「・・・」  ムクは今日あったことを心の中で整理するため、待つ間あいだ黙ったままだった。 やがて夜が明け、朝を迎えた。
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