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「!?なぜ生きている!何をした!」
服についた汚れを払いを落としながら了は気軽に言って見せた。ブルーは困惑のあまり声を荒げる。了はブルーの言葉を聞き笑みを浮かべた。
「このカードのお陰さ」
了はブルーに手に持つカードを見せた。それはブルーが初めて見る物だった。興味深そうに見る。
「それはマジックアイテムの類か」
「まあね。これはエルカードと呼ばれ使用者に力を与えるカードだ」
カードひらひらさせながら話し続ける。ブルーは了の余裕な態度見て、こいつは戦える者だと認識を改めた。
「さっきアイアンと書かれたカードを使い、体を鉄にした」
ブルーは納得しなるほどといった顔になっている。
「しかし、そんなに教えても良かったのか」
「構わんよ。言ったところで負ける気はしないしな」
確かな自信を持ち、了は相手を挑発する。しかしブルーも言い返す。
「だがそれ一枚だけでは」
「他にもあるぜ」
了は余裕の表情だ。それを聞きブルーは喜んだ。ブルーは戦いを好む性格だった。
「そうかなら、楽しめそうだッ!!」
その言葉と共に再び了に飛びかかる。了はブルーの行動を愚策と判断した。
「また同じ手かッ」
了はブルーを受け止め、攻撃を加え様とするが、了にとって予想外の出来事が襲う。ブルーは了を掴み上へ飛んだ。天井、屋根を大きな音をたてて破壊し、上を目指した。 了は何とか振りほどこうとするが吸血鬼のパワーには及ばなかった。やがて空に出た。
夜空には青い月、吸血鬼そして了だけであった。ブルーの翼が月光に当てられ美しく光っていた。
「いくら鉄になろうともこの高さから叩き付けられればただで済むまいッ!!」
言葉とともに了を勢い良く地面に投げ捨てた。地面に衝突したなら大怪我を負うだろう。
了はカードホルダーから新たにカードを取り出し発動した。
<グリフォン>
音声と共に背中から機械的な翼が現れた。このカードは風を操る力と飛行能力を与える。ブルーはその様子を見て驚いた。了に先ほどまでなかった化け物の力が備わったためである。了は逆風を起こし、地面ギリギリのところで落下を回避し、ゆっくりと地面に降り、安堵のため息を吐いた。
「危なかったぜ・・・」
「何を安心しているッ!まだまだこれからだッ!」
ブルーは叫びと共に了のもとへ急接近し、勢いをつけたパンチを繰り出そうとする。
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