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了はすぐさま新たにカードを発動させた。
<オーガ>
翼は消え音声とともに右額に角が現れた。拳には火が纏っている。鬼の力を与えるカードだ。
「パワー比べだッ!!」
ブルーに向かい拳を突き出す。両者の拳がぶつかり合う。結果ブルーの拳が砕けた。鬼の力を得た事によりパワー差が逆転したのだ。ブルーは手が破壊されたことで一瞬だが怯んだ。了はそれを見逃さず好機ととらえ、そのままブルーを殴り続け館の方にぶっ飛ばした。
「ウオオオ!!!!」
「ガアアアアアアアアアアアア」
ブルーは防御することはできずは火を纏い、叫びと共に館の壁に叩きつけられた。壁には大きな亀裂が走った。そしてブルーは地に伏した。了は勝利したと判断した。
「やったか」
「私は吸血鬼・・・この程度では死なないッ」
「何!?」
しかし、ブルーは深手を負っていたが立ち上がっていた。ブルーの闘志は消えていなかった。了はその様子を見て、新たにカードを発動した。
「・・・らしいな。だがこれならどうだッ!」
<ドラゴン>角は消え新たに両腕にドラゴンの頭部をもしたガントレットが現れる。
それをブルーに向けるとドラゴンの口が開き水弾を連射した。水弾は命中するが威力は低くい。ブルーは了の攻撃は甘いモノだと判断した。が、しかし。
「水鉄砲ごときで・・・なんだと!?!」
ブルーは驚愕した。水弾を受けた自身の体が、溶けるような音を立てて煙に変わっているのだ。ドラゴンのカードの力は聖水による浄化である。化け物としては致命的であった。うめき声を立て再び地に伏すブルー。先ほど鬼の力に与えられた傷がなければ避けられたかもしれない彼女は頭の中でそう考えた。
「・・・いやないな。私の完全敗北だ・・・」
言葉を残しブルーは気を失い、戦いは終わった。
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