独りの理由

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あれから27年が経ち、僕は40歳になった。 40歳。 これくらいの歳だと同級生の多くは結婚していて、子供もいたりする。僕もそんな同級生たちと大差ない人生を生きていくものと思っていた。 だが現実はというと未だ独身、子供もいない。それどころか彼女すらいない。それが辛いとか悲しいとかは思わないものの、引け目に感じてしまうことはある。 「よかって、結婚やらせんでも」 義文はそんな風に言ってくれるが、それが本心からの言葉とは思えない。義文は離婚経験者だから、僕に結婚しろと言いづらいんじゃないか……そんなことを考える自分がいる。 「結婚か……」 思わず呟いた直後、何故か真奈美さんが言ったというあの台詞が思い出された。 「もう結婚も恋愛もいい」
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