DAY 2

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その時 テーブルの上の新聞広告がふと目に留まった。 写っていたのは世界的に有名な遊園地の 可愛いキャラクターたちだ。 それで思いついた。 「ここ……」 「え?」 「僕らって子供の頃からここ、行ったことないですよね?」 「そう……だったか?」 王様は頭をめぐらす。 先回りしてなんとか回避しようとしているけれど。 「行きたいなぁ」 「今度貸し切ろう」 僕らはほぼ同時に言った。 「ダメですよ。僕は今日行きたいの」 「……和樹」 「それも貸切なんかじゃなくて、普通のデートがしたいんです」 一番らしくない事をしてもらう。 「おまえな……」 「決まりね。行きましょう」 そんな怖い顔したって 許してなんかあげないよ。
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