DAY 2

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「お、おい!」 僕は手を引いてショッピングモール内を駆け出した。 「見て。可愛いのがたくさんありますよ」 ワゴンに山積みになっているのは キャラクターを模したカチューシャやマフラー手袋の類だ。 「こんなのはどうです?」 「はぁ?この俺に犬の耳を付けろというのか?」 「いや、犬じゃなくてこれはねずみ」 「ふざけるな」 ねずみと聞いて征司は身震いした。 「こんな子供騙し、おまえの方がお似合いだろ!」 「んわっ……!」 言うと王様は力づく僕にカチューシャを被せる。 赤いリボンのついた可愛いやつさ。 「あ……」 「お兄様……?」
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