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完全にキャストの一人と勘違いされている。
だけでなく――。
「いや、ちょっと待ってくれ、俺は……」
「四の五の言わずに早く行くわよ!遅れたらただじゃすまないからね!」
おばさんの勢いはすさまじく
あの王様がまさか――。
「お兄様っ……!」
引きずられるように連れて行かれてしまった。
「まずいよ……」
人混みの中
僕は直に2人を見失う。
「失礼、ここらへんで人相の悪い王子様を見かけなかった?」
場馴れしてそうな若い女の子の一団を呼び止めて尋ねてみるも。
「カエルの王子様ならあっちにいたけど」
「いや、そういうんじゃなくて……」
「じゃ、どういうの?」
「見た目はすごくいいの。でもとにかく王子様にしては性格が悪そうって言うか……オーラがイヤらしいって言うか……」
「何それ!」
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