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退屈には逆らわないようにした方がいい。
例えば何もすることのない日曜の午後。
柔らかな日が射す居間のソファーに寝転んで
こんなに平和で幸せな時間が過ごせる事に感謝すべきなんだ。
本当は――。
間違ってもこの1日は何の為にあるんだとか。
世界中で自分だけが有意義な時間を過ごしてないんじゃないかとか。
そんな事は考えちゃダメだ。
何をしなくても時間は過ぎる。
退屈は過ぎ去るのだと僕らはもう知っているはずだ。
なのに――。
「おい、おまえ――なんか笑える話をしろよ」
「え?」
「おまえだよ。おまえしかいないだろ、間抜け」
なのにこの人はやっぱり
大人しくしていられないみたいだ。
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