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「え……」
「天宮……和樹くんだよね?」
見覚えのあるような無いような男が
どこからか僕に駆けより声をかけてきた。
「久しぶり、僕のこと覚えてる?」
と征司と同じ年頃の男は言う。
「え?あ……いや……」
「ひどいな、覚えてないの?あんなイイことしたのに――」
正直
自分が思っている以上に僕は尻の軽い男で。
「すみません、誰かとお間違えじゃ」
「間違えるもんか!君みたいな子2人といないよ」
その上こんな人混みでさえ
随分目立つ容姿をしてるんだからたちが悪い。
「友達に誘われて来たんだけど僕みたいなのには退屈でさ――君だってそうだろ?こんな夢の国よりリアルなお楽しみの方がいいんじゃないか?」
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