DAY 2

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彼が誰なのかすら思い出せないままなのに――。 「ほら、君ベッドではスゴいって言ってたじゃない」 「僕がそんなことを……?」 「ああ。そう言って誘ってきた」 彼の方は僕がどんな人間かまで しっかり分かっているようだ。 「ここで再会したのも何かの縁だろ?」 「え、ちょっ……!」 そりゃあ 僕が好きなタイプのちょっといい男だけれど。 「いや、マズイって……こんなとこで、こんな時に……」 「え?何がマズいのさ?」 腰に剣を差した王子様の前で 馴れ馴れしく僕の肩を抱くのはマズい。 「離して!もう来ちゃうよ……」 「ん?何が来るって?」
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